日に日に感染者が増え、猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症。
今回は、新型コロナの発生源に関する噂についてまとめました。
当初の噂されていた発生源
新型コロナウイルス感染症の拡大が騒がれ始めた当初「このウイルスはどこから広がったのか」という話題がありました。
様々な情報源から、発生源は武漢の海鮮市場とされていました。
食品を扱う市場が発生源とされたということや、新型コロナウイルスの感染源としてコウモリ、ヘビ、センザンコウなどが取り上げられてことにより、中国政府は野生動物の飼育および消費を国内全土で一時的に禁止するまで発展しました。
中国社会に根付いた習慣として、野生動物を食用や医療目的に利用することがあげられます。上記の禁止措置にはこうした習慣をストップさせる狙いもあります。
しかし、新たな発生源に関する噂がささやかれるようになりました。
本当の発生源は”武漢ウイルス研究所”?
新たに感染源であるとうわさされ始めたのは、中国科学院の「武漢ウイルス研究所」です。
これは、4月15日アメリカのFOXニュースにより、発生源が中国科学院の「武漢ウイルス研究所」の可能性が高まっていると報じられました。
同日、トランプ大統領は「われわれはもっと多くの話を聞いているが、徹底的に調査している」と述べ、政府として調査していることを明らかにしました。
アメリカとしても調査中とのことなので、確定的な内容ではありませんが、火のない所に煙は立ちませんからね…なぜ、このようなことが言われるようになってしまったのでしょうか。
”武漢ウイルス研究所”は安全面に不安があった?
アメリカの新聞ワシントン・ポストは、4月14日、武漢ウイルス研究所について、この研究所について、アメリカの外交官が2年前に視察し、コロナウイルス研究の危険性や安全面の不十分な体制を警告する公電を2件送っていたと伝えました。
外交官たちは、武漢ウイルス研究所の安全性と管理体制に脆弱性があり、支援する必要があると指摘していたようです。
また、今回のウイルスが人工的に作られた生物兵器である可能性は低いものの、あやまって広まった可能性があると指摘しました。
これに対し、中国外務省の趙立堅報道官は4月16日の記者会見で「WHOも新型コロナウイルスが実験室でつくられたとする証拠は何もないと何度も表明している。世界各国の著名な医学専門家もウイルスが実験室から流出したとする情報は科学的な根拠が全くないと言っている」と述べて、改めて否定しました。
そのうえで発生源については「科学者や医学専門家が研究すべきことだ」と述べて、政治的な問題にすべきでないという考えを強調しました。
”武漢ウイルス研究所”は何を研究するところ?
武漢ウイルス研究所は、1956年、中国科学院武漢微生物研究室として設立されました。
研究内容は以下のとおりです。
研究分野 研究内容 ウイルス学 動物および植物ウイルス、細菌ウイルス 土壤微生物学 土壌微生物の生命活動と植物および土壌との関係 植物病理学 微生物を利用した植物病の抑制 微生物変異学、遺伝学および育種学 細菌(放線菌を含む)およびそれらのファージ変異、遺伝学および選択 引用:wikipedia
内容としては、よくあるウイルス研究所と同程度なようです。
しかし、前述のとおり、アメリカによれば安全性や管理体制に問題があったようで、バイオハザード(生物災害)のおそれについても指摘されていました。
世界のバイオハザード(生物災害)の歴史
バイオハザード(生物災害)の歴史は、1876年、炭疽菌の純粋培養に成功したことに始まります。
これ以降、注射針による針刺し事故やピペットによるチフス菌、ブルセラ菌、破傷風菌、コレラ菌、ジフテリア菌と、実験室感染が毎年のように相次ぐようになりました。
20世紀半ばになると、米ソ冷戦により生物兵器研究が活発化し、軍事研究においてバイオセーフティーが発達しました。
また、民間の施設でアフリカミドリザルを解剖中に起きたバイオハザードにより、民間でもバイオセーフティーの必要性が認知されることになりました。
しかし、この後もバイオハザードによる感染事故は相次ぎました。
1978年 天然痘ウイルス漏えい
英国バーミンガム大学にて、天然痘ウイルスがエアロゾルとなって空調に漏洩して棟内感染、2名の死者を出しました。
1979年 炭疽菌漏えい
炭疽菌が旧ソ連スヴェルドロフスクの生物兵器研究所から市街に漏洩し、96名が感染、66名が死亡するという大惨事が発生しました。
1990年 ボツリヌス菌散布
日本ではオウム真理教が1990年にボツリヌス菌の大量散布を試みました。
1993年 炭疽菌散布(亀戸異臭事件)
こちらもオウム真理教です。1993年に炭疽菌の大量散布を試みましたが、失敗に終わりました。
2001年 炭疽菌散布(アメリカ炭疽菌事件)
米国では2001年、炭疽菌の入った手紙が米国の報道機関や議員宛てに送りつけられ、22名が感染、うち5名が死亡しました。
こうして、過去の生物災害についてみてみると研究所からの漏えいというのはここ40年ほど起きていないようですね。
もしの新型コロナウイルスが本当に武漢ウイルス研究所から漏えいしたものだとしたら、過去最悪の漏えい規模、被害になるのは間違いありませんね…
”武漢ウイルス研究所”が発生源なら第三次世界大戦に発展するかも…
新型コロナウイルスが本当に武漢ウイルス研究所から漏えいしていた場合、第三次世界大戦に発展するかもしれません…
安倍首相は4月10日、「第3次世界大戦は、おそらく核戦争になるであろうと考えていた。だが、このウイルス拡散こそ第三次世界大戦であると認識している」と話したといいます。(引用:読売新聞)
この中で記載するのは、こういった比喩的な話でなく、戦争としての第三次世界大戦です。
新型コロナ流行の影響により世界の経済が低迷し、不況の波に覆われています…
アメリカでは、安全保障を理由とした企業の救済や増産の指示、従来の財政金融政策の枠組みを塗り替える「バラマキ」を矢継ぎ早に実施し、経済危機をのり超えようとしています。
経済対策法案への署名時に、トランプ大統領は「これは戦争だ。」と強調しました。また、国際通貨基金(IMF)も、「多くの点で戦争そのものだ」とするブログを発表。自由な市場を前提としてきた経済政策の枠組みが、きわめて短期間に様変わりしたといいます。
これらの不況、経済状況の一変の原因は、新型コロナウイルスの流行によるものです。しかし、感染症であるが故、具体的にどの国のせいか、ということを特定できず、世界全体で乗り越えることになります。
もし、発生源が特定された場合、不況等による経済的損失をどこに請求するかは明確です。
武漢ウイルス研究所が発生源であった場合、中国側対アメリカを中心とする諸外国の第三次世界大戦が勃発してしまうかもしれません…
4月19日、トランプ大統領は中国政府が新型コロナウイルスの感染拡大の可能性を把握していながら意図的に情報公開をしていなかったとすれば、「報いを受けさせるべきだ」と述べ、経済的制裁や戦争勃発への緊張感は日に日に高まり続けています…
みなさんの反応
2018年にアメリカ大使館員が武漢ウイルス研究所を調査して安全性無視が「SARSのような大流行」を引き起こす恐れがあると2回ワシントンに公電を打っていた。WPが報じる↓
大統領は調査中と認める。
米中対決は不可避。中立の選択肢はない。中国につけば日本は滅びる。https://t.co/YnXSlTqtXX
— 加藤 健 (@JapanLobby) April 16, 2020
「コウモリのウイルス研究で知られる武漢ウイルス研究所の可能性が高まっている」
「故意ではないが、誤って広まったと思われる」
噂レベルだったがまさかNHKで取り上げられるレベルになるとはな pic.twitter.com/69egeM6pSQ— Torishima (@izutorishima) April 16, 2020
米当局、中国・武漢の研究に警鐘 コウモリのコロナウイルスhttps://t.co/HkKq73l2ce
>米当局者が2018年に中国湖北省武漢市の中国科学院武漢ウイルス研究所を訪問後、同研究所が行っていたコウモリのコロナウイルス研究の危険性に警鐘を鳴らす公電を米国務省に送っていたは?
は?
— トイレスタンプ香りジェル (@Conscript1942) April 15, 2020
https://twitter.com/ikuyalovelovei1/status/1251726148976836608?s=20
まとめ
今回は、新型コロナの発生源と言われ始めた武漢ウイルス研究所と本当に中国で故意に発生した場合戦争にまで発展しうる危険性についてまとめました。
もともと、武漢で発生した当初からこのウイルス研究所が怪しいとは言われており、先日作成したデマ一覧の記事についても取り上げましたが、テレビで取り上げられるレベルにまで発展するとは思いませんでした…(以下のリンク先がデマ一覧の記事となっていますので、ぜひご覧ください!)
どの国も新型コロナウイルスの流行の影響により、経済に大きなダメージを負っています。トランプ大統領の発言にもありますが、もし中国で発生したことが確定すれば、中国がそれなりの責任を負うことになるのは必至でしょう…
中国が穏便にその責任を果たしてくれれば問題ありませんが、そうなるとは思えません。
穏便に済まなかった場合は、戦争に発展する可能性が非常に高くなります。
そうならないことを祈るとともに、新型コロナウイルスの早期収束を祈りましょう…
最後まで読んでいただきありがとうございました!