2020年3月2日、新型コロナウイルスに感染し、肺炎になった患者に対して、喘息の治療に使われる吸い込むタイプの薬”シクレソニド”を投与した結果、症状の改善が見られたという報告が、日本感染症学会のウェブサイトに掲載されました!
一方、世界中で新型コロナウイルスの影響によりアジア人差別がおきているいいます。
今回は、効果があったぜんそく薬とアジア人差別についてまとめてみました!
新型コロナに効果があった薬とは?
新型コロナウイルスに感染して肺炎になった患者に対して、ぜんそくの治療に使われる吸い込むタイプの薬を投与したあと、症状の改善が見られたという報告が日本感染症学会のウェブサイトに掲載されました。
このとき投与された薬が”シクレソニド”でした。
今回、シクレソニドを投与されたのは3名で、いずれもあのダイヤモンド・プリンセス号の乗客だったそうです!
シクレソニドは前述したとおり通常は喘息の治療に用いられます。どういった経緯でこの薬が使用されたのでしょうか。
なぜ”ぜんそく”薬を使った?
3名のうち1名はいきなりシクレソニドを投与されたわけではなく、ますは中国などで使用例のあった抗エイズウイルス(HIV)薬が使用されました。
しかし、肺炎の症状は改善せず、薬の副作用とみられる下痢や食欲不振なども出たことから、入院9日目には抗HIV薬の使用を中止したそうです。
10日目から喘息に使う吸入ステロイド薬”シクレソニド”を使い始めたところ、11日目から熱が下がり、寝たきり状態っだた患者は12日目には病院室内をあるけるほど回復しました。
その後、入院15日、16日目のウイルス検査で陰性が確認され、18日目には退院しました。
そのほかの2名は、シクレソニドのみを入院5日目から使用し、体調については、回復したものの、2月27日時点でのウイルス検査では陽性だったため、治療は継続中とのことです。
今後この薬は使用される?
報告によれば、シクレソニドについて、「重症肺炎への進展防止効果が期待される」と評価しています。しかも、有害な副作用はみられていないといいます。
一方で、「肺炎を起こしている患者には、症状を短期化するための第一選択となり得る。だが、かぜ程度の軽症者であれば、耐性ウイルスを増やす可能性があり、安易な投与は避けるべきだ」と医師からの意見もあり、今後の使用は専門機関による慎重な判断が必要になりそうです。
とはいえ、効果的な薬がないと言われていた中、この報告は新型コロナウイルスの流行収束への大きな光となるのではないでしょうか!!
新型コロナのせいで差別や暴行事件も…
新型コロナウイルスへ効果がある薬が発見された報告の影に、アジア人への差別や暴行事件が世界中で起こってます…
日本人に「コロナ」とからかい暴行した女を逮捕
中東のパレスチナで、日本人の女性が通りがかりのパレスチナ人から「コロナ、コロナ」とからかわれる嫌がらせを受けたうえ、つかみかかられ、現地の警察はこのパレスチナ人を暴行の疑いで逮捕しました。https://t.co/DumadpETD9
#nhk_news pic.twitter.com/n2pYgW58VX— NHKニュース (@nhk_news) March 2, 2020
こちらが、その事件に関するツイートです。
中東のパレスチナで、日本人の女性が通りがかりのパレスチナ人から「コロナ、コロナ」とからかわれる嫌がらせを受けたうえ、つかみかかられ、現地の警察はこのパレスチナ人を暴行の疑いで逮捕しました。
相手のからかい行為をやめさせるため、スマートフォンを取り出して相手側を撮影するふりをしたところ、1人が逆上してつかみかかり髪の毛などを引っ張られました。
この一部始終を撮影した監視カメラの映像がSNS上に拡散され、「こうした問題で人をばかにするなど、絶対にやってはいけない行為だ」などと日本人女性に同情を寄せる声が相次いで投稿されています。
同様の行為は、10件余り報告されているらしく、現地の日本大使館ではイスラエルとパレスチナの双方に適切に対応するように要請する方針だそうです。
フランス在住男性が暴行被害
どーも、フランス在住のトントンです。
最近世界各国でコロナウイルスを口実とするアジア人差別が頻発しておりますが、私も例にもれずその被害にあいました。
(添付画像は怪我をした写真と病院、警察の書類)長くなるので文書を画像で貼っていきます。 pic.twitter.com/fjffrSXzhL
— トントン(VRおじさん) (@trenteans30ans) February 23, 2020
”人権先進国”と言われているフランスでもこのような事件が起きてしまうのは悲しいですね…
他の方のリプライにあるとおり、コロナウイルスが直接関係しているような記載はありませんが、新型コロナウイルスが流行してから、このようなアジア人への憎悪が増してしまった気がするとツイートの主は感じているようです。
一刻も早く事態が収まるといいのですが…
イギリスでは意識不明になるまで暴行された事件も…
イギリス中部バーミガムのバーで、男が中華系の女性に対し、コロナウィルス関連の人種差別的な発言を行った。さらにそれを止めようとした彼女の友人女性を意識不明になるまで暴行。https://t.co/edsjy8tKId
— ファリードやす (@Yasu9412) February 25, 2020
イギリス中西部のバーミンガムのバーで、アジア系の男らのグループが中国人を含む女性グループに対してつばを吐くなど執拗な嫌がらせをしました。
さらに男の1人は中国人の女性に向かって「コロナウイルスと一緒に家に帰ってしまえ」などと暴言を吐きながら暴行を加えたそうです。
そばにいた中国人女性の友人女性がかばって男を振り払おうとしたところ、友人の女性は頭を殴られて意識を失いました。女性は脳震盪と診断され、その後に1週間ほど仕事を休んだということです。
イギリスでは他にも全国各地で新型コロナウイルスを巡る暴行事件が発生しているということです。
みなさんの反応
3月中にイギリスを旅行しても大丈夫だろうか?
暴行されたり、バスや電車を降ろされたりすることはあるんだろうか??— Nana なな (@shelly5858) March 3, 2020
ちょいちょい。
症状改善はそりゃそうでしょと思う。咳症状に対応するのだから。下手にこういう中途半端な情報流さないで欲しい。
今度は喘息薬に影響でたらマジで許さん。
今は花粉で誘発されてしんどいのに。決定的になってから情報流せや。#ぜんそく薬
— 故-ユエ- (@seikakuwarui29) March 3, 2020
コロナに喘息薬が効果あったんだ。
と言ってもステロイドだから対処療法であってウイルスに対して効果あるわけじゃないし治るわけじゃないよね。— いち (@ickwykoym) March 3, 2020
暴行の疑いっていうのよりもコロナ、コロナって言って差別していることで逮捕して欲しいんだけど https://t.co/0fsC4XEYuR
— H.H__official (@hh__official) March 3, 2020
新型コロナウィルスそのものよりも
人心のパニックや不安の伝染の方が問題だな。
不安から、あるいは尻馬に乗っての差別や炎上は
すぐに拡散されるが
一人一人がよく考えて行動しないとと思うが
東日本震災の後もそうだったけれど
これ、そんなに難しいかなあ。— 原キョウコ (@body_wisdom) March 3, 2020
新型コロナウィルス…世界中でバカと差別主義者を炙り出してて、なかなかにすごいですなw(笑えない) 病は人の本性を曝け出すものなのかね〜
— とりきち (@torimania) March 3, 2020
まとめ
今回は、新型コロナウイルスへ効果があると報告されたぜんそく薬”シクレソニド”と、その一方で世界中で広がるアジア人への差別・暴行事件についてまとめました!
効果がある薬が発見されたという朗報に対し、みなさん明るい反応を示すかと思いきや、「また買い占めが起こるのでは」「喘息薬なのだから効果があるのはあたりまでは」という具合に、冷静な反応示していました。また、今起こっているトイレットペーパーデマのような買い占め騒動が起こるのではないか、という懸念も見られますね。
アジア人への差別は本当に深刻な問題になっています。
暴行事件はすでに起きており、意識を失う方も現れてしまいました。新型コロナウイルスの流行により、みな疑心暗鬼になるのはわかりますが、このような事件まで発展してしまうのは悲しいことですね…
普段は善良な方でも、こういった有事の際には別の人格や思考が現れてしまうのかもしれません。
少しでも早くこの異常事態が収束することを祈ります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。